●むこう向きのおっとせい その83
6月になった。
来週は桐蔭中学の理科実験合宿がある。
昨年自分が担当している「薬品の怖さと面白さ」の実験で、
薬品を混合しているとき、薬包紙の中で爆発し、指に火傷を負ってしまった。
病院で治療を受けたのだが、今も傷あとは残っている。
火傷をした時「湿潤療法」という治療法があるということを初めて聞いた。
今まで自分が思っていた治療法とは全く違って、
傷口は消毒液を使わずに水で洗い、
あとはサランラップなどを巻いて傷口を乾燥させないでおくというもので、
痛みもなく早く治るらしい。
子どもの時怪我をしたら、自分でオキシドールで消毒し、
赤チンを塗ったものだが、それはあまりよくなかったようだ。
時代とともに治療の仕方も変化していく。
今日テレビで「細胞シート」いうものを紹介していた。
細胞シートとは、細胞が増殖し皮膚や角膜、歯根膜、心臓の筋肉
に形成されていく際の、骨組みのようなもの。
人間の体の組織や臓器はシート(土台)状の細胞からできているので、
細胞のシート(土台)を培養すれば、理論上は思い通りの細胞を再生できるようになる。
自分の細胞から作るので、副作用もないらしい。
将来は細胞シートから心臓を作ることも可能だそうだ。
そうすると心臓移植の順番を待たなくてもいいということになる。
なんとも夢のある話だ。
こんな夢のある、将来を豊かにするような目標を、
日本の政治家は提示できないものだろうかと、
昨今の醜悪な様子を見ていると、つくづく思ってしまう。
ではまた。
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