●むこう向きのおっとせい その33
今回のメインテーマは「解剖」。
小学校低学年は「フナ」の解剖
高学年は「カエル」の解剖
今では学校では出来なくなった実習である。
子どもたちは先生の指導をよく受け、大変真剣に取り組んでいた。
私はその間「イカ」の解剖にチャレンジすることにした。
「イカ」には心臓が3つある。
今まで冷凍の「イカ」は何度も解剖してきたが、どうしても新鮮さに欠け、
鰓心臓や心臓がよく分からなかった。
これは生きたイカを解剖するしかないなと思っていたところ、
今回そのチャンスに恵まれた。
福田港にある売店に取りに行ってもらったイカは、ちゃんと泳いでいた。
子どもたちにもこんなチャンスはないと思い見せに行った。
こどもたちは興味津々。
触ると色が変わるところが面白く、何度も触っていた。
ろうとから水を吐いてすばやく動くところは大興奮だった。
ちょっと用事を済ませて帰ってきてから、いよいよ解剖だと食堂に行くと、
イカは墨を吐いて弱っていた。
これは早くしないと思ってイカを取り出そうとした瞬間
「ビシュ―!」とイカが墨を吐いた。
飛び散った墨で足もTシャツも墨だらけになった。
機先をそがれたが、ひるまずに外套膜を切り開いてみると、
鰓心臓も心臓もはっきりと動いていた。
その後、イカの締め方を前にテレビで見ていたので試してみたが、
イカの心臓は一向に止まることなく動き続けていた。
イカの生命力は凄かった。しばし立ちつくしてしまった。
解剖は学問的な満足感もさることながら、
「生命」について考えさせるものがあると改めて思った。
今回も生徒ともども自分にとっても刺激的な一泊二日だった。
解散時に、久しぶりにきた実験学校にやって来た子どものお母さんが
「塾の課題をこなせたら行かせると言ってたら、仕上げてしまった。
到底できそうにもない量だと思っていたのでびっくりした。
本当に実験学校が好きなんですね、この子は。」と仰った。
こんなに実験学校を好きでいてくれている子どもがいる。
頑張らねば。
ではまた。
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