森山’s Honey Bucket 79
 
 「母の日」のを前にしたある日のニュースから。
 津波で塩害を被った園芸農家。
駄目だとあきらめていた畑に、たくさんのカーネーションが花をつけた。
泥を被ったカーネーションは正規の売り物にはならない。
しかし健気に花芽を膨らませたカーネーションの「生命力」に心打たれた農家の方は、
一株一株を丁寧に水洗いして、いくつもの小さな花束にした。
一株一株を丁寧に水洗いして、いくつもの小さな花束にした。
そしていつもの10分の1程の価格で庭先の台に並べてみた。。
 それを知った避難所の人たちがたくさんやって来て、その花束は瞬く間になくなった。
 色鮮やかなカーネーションを手に、笑顔をほころばせる人もいれば、
「亡くなった母が好きだった…」と涙を浮かべる人もいる。 
 ニュースに映し出される人たちの表情は様々だったけれど、
その花たちに向けられる眼差しは皆、とても慈しみ深いものに感じられた。
 人は感謝の気持ちを「花」に託して伝えることがある。     
 一年のうちでも一際「花」が美しい季節を迎えた。
 
 神様へ、                                 
 今、この国の大地に咲く花々を、
 そちらに召されたそれぞれの方へ、
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