森山’s Honey Bucket 39
そういえば、「星くずの村」育ちのヒキガエルはどうも解剖することに大きな抵抗がある。
朝の30分~40分、家の草木に水をやりながら、その成長を実感するのがこのところの楽しみになっている。
もう少し歳を重ねてからの楽しみ?とも感じなくはないが、毎朝水をたっぷりやりながら植物と交わす気軽な会話が1日のスタートにわりと合う。
今の季節はたくさんの蚊に集中砲火を浴びるので長袖と長ズボンに身を包む。夜通し稼動させたクーラーが効いた寝間から出て、一転汗だらけの時間になるがそれもいい。
今朝、こんなことがあった。
草丈が随分伸び、茎も太くなった雑草がある(名前は知らない)。
このところその雑草が、いわゆる植栽の草木の良好な生育環境を邪魔しているかに思えていた。今までに何度か抜こうとしては、ついそのままにしてきた。
「今日は抜くで…ええか?」一応雑草にことわりの声を掛けた。
そのときふと、茎先に花の蕾が房状に生長しているのが目に止まった。小さくて白い花の集まりだ。
手が止まってしまった。「ほなら、とりあえず花咲き終わるまでな…。」
つい4~5日ほど前こんなこともあった。
梅の葉が食い荒らされた。見上げると憎憎しい形相の毛虫がそこかしこ。
えい!とばかり除虫剤スミチオンを水に溶かし噴霧器で散布。
2日に亘り丁寧に散布した甲斐あって、憎憎しい毛むくじゃらの緑色は姿を消した。
植栽のために雑草を抜こうとする。どちらも同じ植物だ。
雑草の命は長らえさせ、一方で毛虫の命は容赦なく絶った。どちらも生きものだ。
朝の些細なできごとを振り返っても、「命」に対する自分の行動は矛盾だらけだ。
そして、矛盾だらけなんだなあ…と思いつつ、実はもう次の瞬間にはそんなことを反復することも忘れてしまう。凡人たる所以か…
そういえば、「星くずの村」育ちのヒキガエルはどうも解剖することに大きな抵抗がある。
解剖用のウシガエルは専門家に捕獲をお願いし、宅配してもらう。これまた矛盾である。
これをまた忘れて、明日から解剖実習に取り組む。今回は女子中学2年生だ。
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