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2024/12/26 03:15 |
一期一会
●むこう向きのおっとせい その85

16日17日と桐蔭中学の理科実験合宿があった。
 
今年は一クラス増えての6クラス。
 
カエルの解剖・薬品の怖さと面白さ・金貨銀貨作り
化石コハク磨き・花火作り・LEDを使った光の実験
 
の6つの実験を子どもたちに体験してもらった。
 
 
自分は薬品の怖さと面白さの実験を担当。
 
まず最初にアンモニアの匂いを嗅ぐところから実験スタート。
 
手で仰いで嗅ぐというのは知識として知ってはいるのだが、
実際に嗅いだ事がないので、まともに嗅いでしまう子が続出。
しかしながら隣の子が涙を流してのけぞっているのに、
それでも怖がらずに嗅いでくる。
 
自分で確かめないと気が済まない。この姿勢がほんとにいい。
 
アルコールを机に垂らして火をつけたり、ブタンガスを燃やしたり、水素を爆発させたり、
硫酸を雑巾にたらしたり、塩素酸カリウムと赤燐を混合させて爆発させたりと実験の連続だったが、
子どもたちの反応はすこぶる素晴らしかった。
 
初めて出会ったにもかかわらず、ひとつの空間が出来上がっていく。
 
こちらの一挙手一投足に敏感に反応してくる。
こんなに楽しく授業を出来ることはそうそうない。
実験をしていて幸せを感じた。

 
最終日の夜、自分たちで作った花火に点火してすべての実験が終了。
 
 
最後に実行委員の代表の女の子が、全員の前で我々に感謝の言葉を述べてくれたのだが、
緊張で言葉が何度か出てこなかった。
 
書いたものを持っているので、見ながら言ってもいいところを、
懸命に思い出しながら、気持ちを伝えようとしている姿がとっても印象的だった。
 
後で見たら泣いて友達に慰められていたので、
「とってもよかったよ。」と声をかけた。
 
 
ほんとにいい時間を共有できた。
 
 
彼らに出会えたことに、むしろこちらが感謝したい。
 
 
一期一会の出会い。
 
 
彼らの未来が輝くものになることを遠くから応援するとしよう。

 
ではまた。
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2011/06/20 09:58 | Comments(0) | TrackBack() | むこう向きのおっとせい・・・真也のブツブツ
6月実験学校特別会の報告
●むこう向きのおっとせい その84

集合の時は雨。その後の予報も雨。

なんてことだ。せっかくの自然体験が出来ないではないかと、

空にブツブツ言ってたら、なんと奇跡的に雨が上がった。

 

今回特別回のテーマは「解剖」「ほたる祭り」「釣り」

 

 

まずは解剖

フナ・カエル・釣った魚・イカの解剖に挑戦。

 

イカは地元の漁師さんから生きたイカを直前に入手でき、

心臓が3つあることを子どもたちは目にすることができた。

 

解剖することで、子どもたちは生物への、また命への関心を深めたことだろう。

 

観察終了後の感謝の気持ちを込めた黙祷では、みんな真剣に祈っていた。

 

 

ホタル祭りも開催が危ぶまれたが、これも無事開催された。

温泉につかり、屋台の食べ物で夕食。舞台では歌や踊りが披露されている。

なんともいい雰囲気。

 
8時にライトが落とされ、いよいよホタルの観察。

 

あちこちでホタルの美しい輝きが見える。

飛びながら光るホタルはひと際綺麗だった。

 

成虫のホタルの寿命は非常に短い。

ほぼすべての生物は、一生の間に約20億回の鼓動を打ち、
それを、生物毎の脈拍数で割れば、大まかな寿命が計算できるらしい。
そうだとすると、ホタルやセミの心拍数は半端無く多い事になるなぁ。


なんて事を思いながら川べりを飛ぶホタルを眺めた。

 

 ホタルまつりの会場で、NHKの海外向けの番組の取材を子どもたちが受ける。

一人の子は英語がペラペラでインタビュアーに「Good English!」と言われていた。

最もその部分しか自分には理解できなかったのだが・・・

 

 

朝は釣り

今回はいつもと場所を代えたら、爆釣だった。

過去最高の釣果で、子どもたちも大喜びだった。



行く前は雨でどうなることかと思ったが、いつも以上に素晴らしい充実した実験学校となった。

 

次回はロケットを飛ばすことになっている。

 

また子どもたちの喜ぶ顔を見られるのが楽しみである。

 

ではまた。

 


2011/06/13 18:54 | Comments(0) | TrackBack() | むこう向きのおっとせい・・・真也のブツブツ
時代と共に
●むこう向きのおっとせい その83

6月になった。
来週は桐蔭中学の理科実験合宿がある。
 
昨年自分が担当している「薬品の怖さと面白さ」の実験で、
薬品を混合しているとき、薬包紙の中で爆発し、指に火傷を負ってしまった。
病院で治療を受けたのだが、今も傷あとは残っている。
 
火傷をした時「湿潤療法」という治療法があるということを初めて聞いた。
 
今まで自分が思っていた治療法とは全く違って、
傷口は消毒液を使わずに水で洗い、
あとはサランラップなどを巻いて傷口を乾燥させないでおくというもので、
痛みもなく早く治るらしい。
 
子どもの時怪我をしたら、自分でオキシドールで消毒し、
赤チンを塗ったものだが、それはあまりよくなかったようだ。
時代とともに治療の仕方も変化していく。
 
今日テレビで「細胞シート」いうものを紹介していた。
 
細胞シートとは、細胞が増殖し皮膚や角膜、歯根膜、心臓の筋肉
に形成されていく際の、骨組みのようなもの。
 
人間の体の組織や臓器はシート(土台)状の細胞からできているので、
細胞のシート(土台)を培養すれば、理論上は思い通りの細胞を再生できるようになる。
自分の細胞から作るので、副作用もないらしい。
 
将来は細胞シートから心臓を作ることも可能だそうだ。
そうすると心臓移植の順番を待たなくてもいいということになる。
 
なんとも夢のある話だ。
 
こんな夢のある、将来を豊かにするような目標を、
日本の政治家は提示できないものだろうかと、
昨今の醜悪な様子を見ていると、つくづく思ってしまう。
 
ではまた。
 

2011/06/06 15:59 | Comments(0) | TrackBack() | むこう向きのおっとせい・・・真也のブツブツ
台風
●むこう向きのおっとせい その82

薫風香る、新緑の美しい季節到来と思ったのもつかの間、
早くも梅雨入りするわ、台風が2つも接近するわで、
いつもの爽やかさを味わうまもなく、5月が終わろうとしている。
 
5月に本州付近へ接近する台風は10年に1個程度。
そんな珍しい5月の台風が2個続けて本州に接近するのは
統計史上初めてらしい。異常気象だ。
 
 今年はフィリピン近海の海水温が高く、例年以上に太平洋高気圧の
 勢いが強いため、例年なら南の海上を通過するはずの台風が、 
この時期から日本に近づいているようである。
 
今日のニュースを見ていたら、強風で男の人がとばされていた。
風の力は恐ろしいものだ。


 
子どもの頃、台風は怖いながらも、何だかわくわくする出来事だった。
 
台風接近となれば、家の窓には板がはられ、玄関には土嚢が積まれた。
土嚢は大雨が降れば川の水がすぐに氾濫したので、それに備えたのである。
 
強風が吹けばすぐに停電になった。
電燈が消えればろうそくをともした。
 
ろうそくの火を前に、あちこちで起こる雨漏りの音を聞きながら、
父の語る物語を聞くのは圧倒的な面白さだった。
 
 台風が過ぎ去ったあとは、まだ増量している川に架かる橋の上で
上流から流れてくる亀や蛇、大きな鯉をつかまえるのが子どもたちの楽しい時間だった。
 
あるとき猛烈な風が吹いて、近所の一軒家が倒れた。
すごいなぁと思って、いつもの橋の上に行くとなんだか景色が違う。
なんだろうと思ってよく見たら、川の上に突き出ていたバラックの家が
吹き飛んで影も形もなかった。
飛んだ家の人には気の毒だが
それを見て、みんなで大いに興奮したことを覚えている。
 
 
 
最近自分の子どもの頃のことを思い返すことがちょくちょくある。
 
いいことばかりではなかったが、
「熱中ということの中に、面白さと緊張があるという子どもの世界」(灰谷健次郎)
に生きていられたことが、幸せだったのだつくづく思う。
 
 
ではまた。
 
s-2011_typhoon_2.jpg

2011/05/30 14:53 | Comments(0) | TrackBack() | むこう向きのおっとせい・・・真也のブツブツ
青年は荒野をめざす

●むこう向きのおっとせい その81

5月に入ってから卒業生がちょくちょく顔をだしてくれる。

卒業生が来てくれる事は、大変にうれしい事である。
 
 
「目指す進路はなんと東京になりそうです。しかも大学ではないので、
普通の受験勉強ではなく厳しい毎日です。

上京したらもう会えないだろうから、ふるさとの見納めと
お世話になったお礼を言いに行きたい」というメールをくれたNちゃん。

なんだかよく分からんなと思っていたら、先日久しぶりに顔を出してくれた。

聞けば声優の道を目指して、東京の専門学校を受験するとのこと。

進学校に通っている彼女が、そんな選択をするとは思いもしなかったので大変に驚いた。

御両親の反対も押し切っての進路選択だったようだ。

声優になり、その道で食べていけるのはほんの一握りの人間だろう。

普通に大学に行って、大学に通いながら、専門学校に行けば、潰しも利くだろうにと思うのだが、
退路を断って自分の夢に向かって行くという彼女の熱意に、
そんな思いは話をしていくうちになくなっていった。

 
その二日後今度はAがやって来た。

「先生ちょっと聞いて欲しい事があるんやけど。」と切り出した。

彼女は今ブライダルの勉強をしている。

将来は海外で結婚式を挙げる人たちの世話をするのが夢だという。

そのためには1年間オーストラリアに留学しなくてはならない。

そこで留学するべきかどうか、私の意見を聞きに来たのだ。

1年間自分の身近な人たちと離れ、見ず知らずの人たちの中に入って、
果たして自分はやっていけるのか。

残していく人の事も気になるなど、不安な要素が一杯のようだった。

「先生どうしよう」と言いつつ、気持ちは半ば決まっているように思われた。

誰かに背中を押して欲しかったのだろうと思う。
 
「ここまで気持ちが高まったのなら、行くべしだろう。

君なら何とかいろんな困難は乗り切って行けると思うよ。」と答えた。

 
最後は彼女が判断する事だが、後悔のない選択をすることを願うのみである。人生は短い。
 
 
それぞれが不安を抱えながら、自分の夢に向かおうとしている。

そんな彼女たちの夢が叶うことを祈りたい。 

  
    ひとりで行くんだ 幸せに背を向けて
  さらば恋人よ 懐かしい歌よ友よ
  今 青春の河を越え
  青年は 青年は 荒野をめざす
     
     もうすぐ夜明けだ 出発の時が来た
  さらば故郷(フルサト) 想い出の山よ川よ
  今 朝焼けの丘を越え
  青年は 青年は 荒野をめざす
 
     「青年は荒野をめざす」五木寛之
 
ではまた。



今日はヒゲ先生の誕生日でした。





2011/05/23 15:54 | Comments(0) | TrackBack() | むこう向きのおっとせい・・・真也のブツブツ

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