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2024/05/18 22:52 |
英単語
森山’s Honey Bucket 88 
 
 皆さんは英語の単語を覚える時、自分らしい覚え方(技)を持っていますか?
 
 
 
 高校2年生で同じクラスになったO君は僕が思う「いわゆる天才」の一人でした。
 
 同じ女の子を好きになって、ちょっと関係がギクシャクした時もあったけれど、O君は最も気の合うクラスメイトの一人でした。
 
 ギターが超絶的にうまかったというのもあるけれど、ぼくが彼をして天才だと舌を巻いたのは、彼の学力。
特に記憶力が人並では無かった点です。
 
 彼は例えば、fourdimensional とか lymphangiography などというスペルの長い単語でも、鼻歌交じりに、ほんの十秒のうちに記憶しました。 
 試しに、テキストのどこかのページを開き、どこかの行の英単語を選んで、指さしても、やはり、いとも簡単に頭の記憶装置に記録し、自由に取り出すことが出来る人でした。
 
 全世界には70億の人がいるのだから、O君のような人も少なからず存在はしているのでしょうが、僕の身の回りでそんな能力を持っている人は彼の他にはありません。
 
 
 それに引き換えこの僕は、中学1年生のときから、高校を経て大学に至るまで、英単語は「書いて書いて書きまくる」方法以外、モノにすることの出来ない男でした。
 おまけに、苦労しまくってやっと覚えたはずの単語も、ほんの暫く放置すると、いとも簡単に記憶の引き出しからこぼれ落ちてしまいました。
 
 最近の物忘れの酷さは別問題としても、現役バリバリの学生時代でも、ひたすら書くこと以外に、新たな単語を覚えかつ忘れずにすむ、最良の方法を知りませんでした。 
  
 
 君たち皆を、自分と同じ「平凡な記憶力の持ち主」と決めてしまうのは、失礼な話ではあると思います。が、おそらくは君たちも、眺めるだけで単語がスラスラ覚えられる…なんて超能力者ではないですよね。
 
 
 そこで、今日から始まった夏期講習会の中1生には、単語を覚えるのには8c704d6e.jpeg
 
「紙が真っ黒になるまで繰り返し書くしかない!」 
 
ほれ、こんなふうに…
 
を指導することにしました。
 
 
 わざわざ時間を割いただけあって、初めて出会った単語もしっかり覚えてくれました。
 
次の授業までに、どれだけ復習してくれているか、ワクワクします。
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2011/07/21 22:11 | Comments(0) | TrackBack() | 森山's Honey Bucket
5人の約束
森山’s Honey Bucket  87
 
 
 父が亡くなってからというもの、母は父との会話の時間が随分増えたようだ。
 
 
 若い頃から亭主関白で、専制君主的だった父に、近年の母はようやく反撃の狼煙を上げていた。
 
 昔はこんなことを言われたとか、あんなことをされたとか、生前の父は随分恨み節を聞かされていた。
 
 「ああ、怖い怖い…。そんな昔のことをよー覚えてるなあ…」と父も苦笑していた。

まるで、昨日のことのようだ。
 
 
 ところが、このところ、
 
 「おじいさん、こんなにあっという間に死んでしまうんやったら、意地悪いことなんか言わんといたらよかったね…。」
 
 「思い返せば思い返すほど、おじいさんの良いところばかりが浮かんくるわ…。」
 
などと、頻繁に父に語りかけている。
 
 
 
 共に苦労しながら歩んできたので、信頼しきってきたのだなあ…としみじみ感じる。
 
 
 
 そんな母が時おり、
 
 
 「おじいさんが、『こっちでは一人で寂しいからお前も早う来い。』って近々に私を誘いに来るような気がする。」とか
 
 「私の遺影には、どの写真を選んでもらおうかしら…」とか、
 
 ドキッとするようなことを言う。
 
 
 母に元気を出してもらえるよう、できるだけ一緒に居て話をしたり、傍らで作業をしたりする日々だ。
 
 
 今日の作業は、大工仕事だった。古い父母家の雨漏りの修繕だ。
 
 おじいちゃんは、こういう仕事を器用にこなしたなあ…と思いつつ、
 
天井裏から降り落ちる土埃をかぶりながら、なんとか一歩だけ前進した。
 
 
 
 今年は母の大好きな鈴虫が見事に孵化し、たくさんの幼虫が飛び跳ねている。
 
鈴虫の世話を一緒にしていたら、
 
 「おじいさんに、鈴虫の鳴き声しかっり聴かせてあげよう…」と弾んだ声で言っていた。
 
 
 家族支えあって元気に行こう!残された5人の約束だ。

2011/07/14 09:46 | Comments(0) | TrackBack() | 森山's Honey Bucket
森山’s Honey Bucket 86
 
 
 父が逝った。
 
あっという間に逝った。
 
  
 
 心は父とのことでいっぱいなのに、
 
ここに、何を、どう書けばよいのかわからない…
 
 
  
 
 高校時代の友人からメールをもらった。
 
こんなことを書いてくれていた。 
 
  
 (抜粋)
 
 
 僕の心の中のお父さんは、いつも、「おう、藤井君、よう来たな」と声をかけてくださいます。
 
きっと、次に、お母さんに会いに行かせてもらった時も、玄関で聞こえてくると思っています。
 
高校時代に、森山家という将来の作るべき家庭の目標を具体的な形で何気なく見せていただき、
 
結婚相手に求めるものも森山家のような家庭を作れそうな人とずっと思っていました。
 
僕自身がお父さんのようになれず、子どもたちやその友達にこんなに大きなインパクトを残すことなどできず、
 
結婚相手にあれこれ求めるのも失礼な話なのですが。
 
常に、目標となって存在しつづけていただいたお父さんに心から感謝しています。
 
そして、お父さんのご冥福をお祈りしています。
 
(抜粋終)
 
 
 
 
 父はいかなる時も、命を掛けて家族を守ってくれ、大切にしてくれた。
 
僕の友人も大切にしてくれた。
 
 
 
 「森山のおっちゃんは、ええおっちゃんや。」
 
30年以上経つ今でも、友人が言ってくれる。
 
 
 そんな父を持てたことに、息子として大きな誇りを感じる。


2011/07/07 00:22 | Comments(0) | TrackBack() | 森山's Honey Bucket
棚からぼた餅
森山’s Honey Bucket 85
 
 桐蔭中学の瞳輝く少年少女が「星くずの村」に来てくれた。
たいへん素敵な時間だった…との学園長のお言葉通り、
しんどくはあったが充実した時を、あの子たちのお陰で過ごすことができた。
 
 今回はそんな素敵さにボーナスが加えられた。
上本町校の卒業生(学園48期生)の二人の女性が付添役に加わってくれたことだ。
 
 平日に開催されるので、普段お手伝いいただいている助手・事務の先生方は、
大学・実習・就活とそれぞれに忙しく付添はしてもらえない。
 若江校事務の岩崎那理ちゃん先生のみ、大学の予定を何とかやりくりして、参加してくれることになっていた。しかし、たくさんの子どもたちの実験を円滑にすすめるためには、那理ちゃん以外にもう二人はお手伝いが必要だ…。
 
 手は欲しい…でも、まったく「星くずの村」を知らない外部の方に付添を依頼するのもなあ…。「さて困ったぞ。」とブツブツ言っていたそんな折も折…
 
 49期生の田中淳子さんから
 
「先生元気?私、ちょっと事故ってマイカーを廃車にしてしまった。けど体は元気!
今度16日の授業終わった頃にダマ※と教室行ってイイ?」とメールが入った。
                    ※ダマとは49期生増田有紀さん・通称ダマスのこと
「事故?大丈夫かいな?残念、その日から桐蔭中学の合宿が始まります~」by僕
 
「合宿か…エエなあ。また島に行きたいなあ!」by淳子
 
「合宿ええやろ~。ところで藪から棒やけど16日~18日、合宿の手伝いなんか無理やんね?君、仮にも社会人やもんね(笑)」by僕
 
「ダマスさんも一緒に?」by淳子
 
「うん!ダマも就活一段落したんやろ…。 あっはっは~~冗談冗談~~」by僕
 
「私行きたい!17日と18日はもともと休みもらってた。16日も休ませてもらうようにお願いする!ダマもきっと行くって言うはず!!」by淳子
 
「えっえっ~」by僕
 
「ダマに確認してすぐ連絡するね!」by淳子
 
 
…ってな次第で、「棚からぼた餅」的に二人の付添が現実のものとなった。
 
 
 二人とも「星くずの村」をこよなく愛し、ヒゲ先生を心から慕っていた子たちなのだが、この決断の速さには正直驚いた。
 
 
 
 
 卒業生が訪ねてくれて、懐かしい話で盛り上がる。
 
 これはこの仕事をしている者に与えられた大きな喜びでのひとつである…と以前にも書いたことがある。今回の合宿もまさしくそうだった。
 
 
 子どもたちがホテルへ引き上げていった後の「夕げ」といい、
 
 花火大会のお世話に行く道中に立ち寄った「ホタル観賞」といい、
 
 卒業生と共にいて、たっぷり心豊かなときを味わうことができた。
 
 楽しかった!!
 
 
 卒業生の存在と、学園の存在、そして天国のひげ先生に感謝します。

2011/06/23 00:16 | Comments(0) | TrackBack() | 森山's Honey Bucket
「星くずの村」に舞うホタル
森山’s Honey Bucket 84
 
 
 今回の実験学校・特別回から
 
 
 ホタルまつりに出発するとき、虫かごを持っている子がいた。
 
「これこれ!ホタルは観るだけ、採ってはいけないんだよ。」
 
「ホタルは命が短いし、子孫を残すために一所懸命に光ってるんやから、自然の中で自
 
然に光らせてあげないとあかん。」
 
と注意するぼくに、
 
「わかってる。かごに集めて見るだけやから…」
 
「だいじょうぶ。あとでぜったい逃がすから!」
 
と屈託の無い、元気な返事が返ってきた。
 
 
 
 
 
温泉・・・
 
    屋台・・・
 
        川べりや林に飛び交うホタル・・・
 
 
 
いっぱいいっぱい素敵な時間が流れた。
 
 
 
 
やや?? あれは…
 
ふと、たくさんのホタルで輝く虫かごが目に入った。
 
 
しばし離れたところから様子を伺っていると、
 
何人もの子たちが、
 
飼育小屋のおじさんにプレゼントしてもらったホタルや、
 
ナイスキャッチ?したらしいホタルを、
 
例の子の持つ虫かごに集めている。
 
たしかに、たくさん光っている。
 
 
複数犯だ!
 
 
 
彼らに近づいて、「これ、採ったらあかんやろ!」と言いかけたとき…
 
 
 
「これで『星くずの村』もホタルの村になったらええのになあ…」と言う子どもたちの会話
 
が聞こえてきた。
 
 
この子たちは力を合わせてホタルを集め、
 
「星くずの村」で放とうと計画していたのだ。
 
 
正しい行いでないことはわかっていた。でも…
 
「何年か後に『天の川』※に飛び交うたくさんの光を想像した」彼らの純粋さに、ぼくは打たれた。
 
 
 
帰りの車で大切そうに抱いていた虫かご。
 
 
彼らは「星くずの村」に帰り着くやいなや、
 
天の川の岸辺でその扉を開いた。見事なまでの潔さで。
 
 
開かれた扉から、たくさんの光が舞って出た。
 
 
「星くずの村」で初めて見たその景色の美しさにしばし見とれていた。
 
 
 
子どもたちの共犯者になれたことを嬉しく感じた。





                              ※天の川…「星くずの村」にある人工のせせらぎ


2011/06/16 01:00 | Comments(0) | TrackBack() | 森山's Honey Bucket

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