●メタセコイア
一枚の写真が残っている。
3本の細い木の前に3人の兄妹がたち、はにかんだ顔を浮かべている。
木の太さは片手で周るくらい。背丈は3人とほぼ変わらない。
撮ったのは彼らの父、ヒゲ先生。今から40年ほど前のこと。
ヒゲ先生は理想の教育の場を求め、小豆島に土地を購入し、
夢を追い求めて我武者羅に突き進んでいた。
資金繰りを心配しながらも理想の火は絶やさなかった。
そしてありとあらゆるところにこだわりを持った。
夢を追い求めて我武者羅に突き進んでいた。
資金繰りを心配しながらも理想の火は絶やさなかった。
そしてありとあらゆるところにこだわりを持った。
その一つがメタセコイア。
メタセコイアは、昭和16(1941)年に大阪市立大学教授の三木茂博士によって学名登録された。「メタ」とは「少し変った」という意味で、メタセコイアは「少し変ったセコイア」ということになる。 三木博士は、日本各地の新生代の地層から多産するセコイアの仲間の化石の中から「少し変った」性質をもつものを新属として分類し、メタセコイアと命名した。それから5年後、絶滅したと考えられていたメタセコイアの現生種が中国で発見され、しかも化石にみられる特徴が生きている木でそのまま確認されたことから、「生きた化石」として一躍有名になった。
ヒゲ先生はこのメタセコイアを是が非でも小豆島の「星くずの村」に植えたかった。
メタセコイアは小豆島にはなかったので、四国の鬼無(きなし)というところまで行って苗木を買い求めた。わざわざ今ある木を切って、別の木を植えるというので、変人扱いされたらしい。
ヒゲ先生は相当に「メタ」な人だった。
ヒゲ先生は相当に「メタ」な人だった。
そして念願かなって植えたメタセコイアを背景に、兄妹の成長を願い、写真を撮ったのである。
今メタセコイアはヒゲ先生の思い描いた通り、すくすくと伸び30mを超えるばかりの大木になった。
それにひきかえ、はてさて自分はどれほど成長したのだろう。
「メタ」な部分だけは、ちゃんと持っているようではあるが
「ああ君、そんな考えは捨てなくちゃいけません!」
チェーホフ
「メタ」な部分だけは、ちゃんと持っているようではあるが

「ああ君、そんな考えは捨てなくちゃいけません!」
チェーホフ
メタセコイアにお尻をたたかれながら、今年も頑張ろう!
本年もよろしく。
本年もよろしく。
ではまた。

(これは有名なセコイアです。
人の大きさからその巨大さが分かりますね)
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●54期生 冬期合宿
12月25日から29日まで、昭和41年から続く、
中3生対象の恒例の冬合宿があった。
豊かな自然の中、ハードな勉強に精一杯取り組み、学力をつけると同時に、
友と語らい、先生と寝食をともにする。
14・15歳の多感な時代、その交流の中で、子ども達は多くの事を感じ、刺激を受ける。
成績を上げるためだけなら、教室でひたすら問題を解けばいい。
しかし我々はそういう道を選ばない。
これからも。
(分からないところはすぐに質問)しかし我々はそういう道を選ばない。
これからも。
(最終日は朝6時まで徹夜学習)
2 勉強の合間の楽しいひと時
(天体観測 冬の星座がきれいだった)
(こんにゃく作り 見た目は悪いが意外においしかった)
(最後の夜はすき焼きパーティー。その後は百人一首大会)
(お正月リース作り 合格への願いを込めて作る)
(徹夜明けに、日の出を見に行く)
(もっと島にいたい、そんな気持ちを抑えるように、子供たちは一睡もせず島での時間を過ごす)
また春には希望校に合格して島に来よう。そして思う存分友と自由な時間を過ごそう。
中3生の健闘を祈っている。
ではまた。
●いっぱいの笑顔に会った
19・20日と小豆島「星くずの村」に「実験学校」の生徒を連れて行った。
両日ともものすごく寒い日で、
島に着いたら日本庭園横の天の川の水が凍っていたし、
島に着いたら日本庭園横の天の川の水が凍っていたし、
木星の間の入口にある温度計は0度ジャストを指していた。
「実験学校」は一泊二日の実験三昧の合宿。
今回は実験が4つと、天体観測、釣り、フィールドビンゴ、
すき焼きパーティー、クリスマス会と
息を抜く暇もなく行事が続く。
しかしながら、子どもたちの純粋な反応や笑顔を見るのがうれしくて、
あっという間に楽しく時間は流れていく。
今回は実験が4つと、天体観測、釣り、フィールドビンゴ、
すき焼きパーティー、クリスマス会と
息を抜く暇もなく行事が続く。
しかしながら、子どもたちの純粋な反応や笑顔を見るのがうれしくて、
あっという間に楽しく時間は流れていく。
毎回天体観測をするのだが、今年はなかなか天候に恵まれなかった。
しかし今回は「冬の大三角」「冬のダイヤモンド」と見事な星空を見ることが出来たし、
天の川も見ることが出来た。
しかし今回は「冬の大三角」「冬のダイヤモンド」と見事な星空を見ることが出来たし、
天の川も見ることが出来た。
日本庭園にゴザとマットをひき、毛布にくるまっての観測だった。
気温は零下2度。あまりに寒いので早めに切り上げようと思っていたのだが、
子どもたちは予定の時間が来てももっと見たいと、見ることをやめなかった。
気温は零下2度。あまりに寒いので早めに切り上げようと思っていたのだが、
子どもたちは予定の時間が来てももっと見たいと、見ることをやめなかった。
何をするにも一生懸命の子どもたちだ。
子どもたちを親御さんの元に無事に返すまでが、我々の仕事である。
昨日は親御さんを待っている間に、素敵な人に出会った。
子どもたちに飴を配りながら、笑顔を振りまいていた外人のサンタさん。
一言二言声をかけながら子どもを見つけては飴を配っている。
もらった小さな子どもは「サンタさんにもらった。」と興奮気味にお母さんに報告し、笑顔いっぱいだった。
見ているこちらまで楽しい気分になる。
そのあとでよちよち動き回る見知らぬ子どもとしばしたわむれる。
とても可愛かった。小さな子どもの仕草は見ているだけで、こちらが笑顔になる。
見ているこちらまで楽しい気分になる。
そのあとでよちよち動き回る見知らぬ子どもとしばしたわむれる。
とても可愛かった。小さな子どもの仕草は見ているだけで、こちらが笑顔になる。
無事に仕事を終えた後の,疲れを吹き飛ばしてくれる、楽しいひと時だった。
笑顔には人を優しくさせるエネルギーがある。
(トナカイを買った。この店の店員さんも素敵な笑顔だった。) 真也
●友とぶどう酒は古いほどよい

先日大学の同窓会に行った。
卒業してからうん十年。毎年、年末に集まることになっている。
今年は行くのが随分遅くなってしまった。
幹事のK君に電話を入れた。「もう遅くなりすぎやから、今年はやめとくわ。」と言ったら、
「そんなこと言わんと来い。」と言う。
幹事の言うことはやはり聞いとかんとあかんと思い、とりあえずに行ってみることに。
場所は梅田。若いころはしょっちゅう遊んでいたのに、
行動半径の狭くなった今は、梅田なんて別世界である。
まさにお上りさん。人の多さに圧倒されながら、なんとか目的の店に着く。
「よう来たな。」と一応歓迎の言葉を受ける。
時間はほとんどない。ほら飲め、やれ食えと、ほんの10分で店はお開きに。
「なんてこった!」と思っていたが、短い時間の中でも、
「お前に会うために来てるんや」とか、
「子どもを藤原の塾に入れよう思ってホームページを見た。」とか、
言ってくれる友がいる。そしてみんな私の来たことを歓迎してくれた。
遅れて行ったからの気づかいとは思うが、本当にうれしかった。
言葉にはパワーがある。元気が出た。
2次会は喫茶店にて、しばし歓談。
卒業してからうん十年立つというのに、普段はほとんど接触がないというのに、
この日が来ればみんな集まってくる。
多感な学生時代、共に共有した時間が、それぞれに大きなインパクトがあったのだろう。
行ってよかった。
また頑張ろうというエネルギーをもらった。

先日大学の同窓会に行った。
卒業してからうん十年。毎年、年末に集まることになっている。
今年は行くのが随分遅くなってしまった。
幹事のK君に電話を入れた。「もう遅くなりすぎやから、今年はやめとくわ。」と言ったら、
「そんなこと言わんと来い。」と言う。
幹事の言うことはやはり聞いとかんとあかんと思い、とりあえずに行ってみることに。
場所は梅田。若いころはしょっちゅう遊んでいたのに、
行動半径の狭くなった今は、梅田なんて別世界である。
まさにお上りさん。人の多さに圧倒されながら、なんとか目的の店に着く。
「よう来たな。」と一応歓迎の言葉を受ける。
時間はほとんどない。ほら飲め、やれ食えと、ほんの10分で店はお開きに。
「なんてこった!」と思っていたが、短い時間の中でも、
「お前に会うために来てるんや」とか、
「子どもを藤原の塾に入れよう思ってホームページを見た。」とか、
言ってくれる友がいる。そしてみんな私の来たことを歓迎してくれた。
遅れて行ったからの気づかいとは思うが、本当にうれしかった。
言葉にはパワーがある。元気が出た。
2次会は喫茶店にて、しばし歓談。
卒業してからうん十年立つというのに、普段はほとんど接触がないというのに、
この日が来ればみんな集まってくる。
多感な学生時代、共に共有した時間が、それぞれに大きなインパクトがあったのだろう。
行ってよかった。
また頑張ろうというエネルギーをもらった。
今日という日は、残りの人生の最初の一日。
ではまた。 真也
●ライブ2
前回サイモンとガーファンクルについて書いたが、この夏にもう一つライブを見た。
と言ってもコンサートではなく、これもうん十年ぶりになる、甲子園での高校野球。
見たのは山形代表の酒田南高校と兵庫代表の関西学院高校の試合。
と言ってもコンサートではなく、これもうん十年ぶりになる、甲子園での高校野球。
見たのは山形代表の酒田南高校と兵庫代表の関西学院高校の試合。
若江岩田校出身の林君が酒田南高校の選手として、2年連続で甲子園出場を果たしたのである。
甲子園出場は天理高校に進学した高橋君に次いで二人目だった。
甲子園出場は天理高校に進学した高橋君に次いで二人目だった。
去年は合宿中だったために応援に行くことはできなかった。
今年も予定通り試合が行われていたら見に行けなかったのだが、
雨のために試合が順延になったために見に行くことができた。
雨のために試合が順延になったために見に行くことができた。
リニューアルされた甲子園は大変美しく、緑の芝が鮮やかだった。
大観衆の歓声、打球音、応援団の奏でる音楽、照りつける夏の太陽、
テレビで見ているのとはまったくちがった空間だった。
テレビで見ているのとはまったくちがった空間だった。
試合途中、汗にまみれた関学の選手が足をつらせて倒れた。
立ち上がってベンチに運ばれる選手に酒田南の応援団から暖かい拍手が送られる。
立ち上がってベンチに運ばれる選手に酒田南の応援団から暖かい拍手が送られる。
林君は残念ながらヒットはなかったし、チームも負けた。
しかしながら、彼の躍動する姿は本当に素敵だった。
しかしながら、彼の躍動する姿は本当に素敵だった。
この大観衆の中で好きな野球を思う存分できる、きっと幸せな時間が流れたことだろう。
彼は勉強もよくできたし、人望も厚かった。
甲子園へ行くという夢を第一に考えて進路を決め、その夢を実現させた。
目標に向かって全力で進んでいくその姿勢には教えられることが多い。
甲子園へ行くという夢を第一に考えて進路を決め、その夢を実現させた。
目標に向かって全力で進んでいくその姿勢には教えられることが多い。
試合後、林君からメールが届いた。
「今日はいいとこなしでした。でも3年間やりきったから悔いはないです。」
さて自分はどれほど真剣に目標に向かっているのだろう。
力のなさに落胆することも多い。でも自分なりに頑張るしかない。
「どうしようもない事実を受け入れてもなお、ただプライドを持って取り組んでいく」
パワーをもらったライブだった。
ではまた。
「どうしようもない事実を受け入れてもなお、ただプライドを持って取り組んでいく」
パワーをもらったライブだった。
ではまた。