●むこう向きのおっとせい その75
新たな学期がスタートした。
新たな学期がスタートした。
中1の女の子が、
「教室に入ったら知らない子が多くて、息がつまりそうになる。」
「友達できるかな。」
と真顔で話している。
不安満開の顔を見ていると、彼女の気持ちに同調しながらも、
その初々しさがとても可愛く思えてくる。
もう遥か昔、自分にもそんな時があった。
急性腎臓炎で日赤病院に入院していた私が、
中学校に足を踏み入れたのは夏休み前の7月だった。
初めて教室に入ったときの緊張感は、今も鮮やかに覚えている。
時はあっという間に流れ去る。
「人生は長いと、ずっと思っていた。
間違っていた、おどろくほど短かった。
きみは、そのことに気づいていたか?
なせばなると、ずっと思っていた。
間違っていた。なしとげたものなんかない。
きみは、そのことに気づいていたか?
「わかってくれるはずと、思っていた。
間違っていた。誰も何もわかってくれない。
きみは、そのことに気づいていたか?
ほんとうは、新しい定義が必要だったのだ。
生きること、楽しむこと、そして歳をとることの。
きみは、そのことに気づいていたか?
まっすぐに生きるべきだと、思っていた。
間違っていた。ひとは曲がった木のように生きる。
きみは、そのことに気づいていたか?
サヨナラ、友ヨ、イツカ、向コウデ会オウ。
『イツカ、向コウデ』長田弘
間違っていた、おどろくほど短かった。
きみは、そのことに気づいていたか?
なせばなると、ずっと思っていた。
間違っていた。なしとげたものなんかない。
きみは、そのことに気づいていたか?
「わかってくれるはずと、思っていた。
間違っていた。誰も何もわかってくれない。
きみは、そのことに気づいていたか?
ほんとうは、新しい定義が必要だったのだ。
生きること、楽しむこと、そして歳をとることの。
きみは、そのことに気づいていたか?
まっすぐに生きるべきだと、思っていた。
間違っていた。ひとは曲がった木のように生きる。
きみは、そのことに気づいていたか?
サヨナラ、友ヨ、イツカ、向コウデ会オウ。
『イツカ、向コウデ』長田弘
これを読んだ時、
「新しい定義」と言う言葉が異物を飲み込んだみたいに、心に留まった。
自分に「新しい定義」を考える時間は残っているのか、
考えが及ぶのか、非常に心もとないが、
これからの時間をどのようにとらえていくのか、
新しい視点をもらったように思った。
希望に溢れる新学期を迎える時に,
余りふさわしくない文になってしまったようだ。
余りふさわしくない文になってしまったようだ。
ではまた。
(新高1が制服姿を見せに来ました。)
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●むこう向きのおっとせい その74
昨日卒業生のお母さんが主宰されている
昨日卒業生のお母さんが主宰されている
ピアノ教室の発表会を見に行ってきた。
今年で3年目になる。
いつもは一人なのだが、今回は声をかけたら、
若い先生が3人来てくれて、
ちょっとにぎやかになった。
子どもたちは一生懸命に演奏する。
小さい体で、一人で鍵盤に向かう姿はやはり感動ものである。
お目当ての卒業生の演奏が始まった時に、ハプニングが起きた。
演奏が始まってすぐに小さい子が舞台に乱入し、ちょこまか走ったのである。
どうするのかなと思って見ていたら、笑顔でその子をちらっとみて、
動揺することなく演奏をそのまま続けた。
その落ち着いた態度に、
大したものだ、ずいぶん成長したなぁと
思わず感心してしまった。
出会ってから6年。
時はものすごい速さで流れていくと感じているのに、
悲しい事に彼女と比べて自分の変化は余りに乏しい。
もっとも、見た目のじじむささへの変化は最近目につくが・・・。
昨日はもう一つ別の発表会も見に行ったのだが、
これも実に素晴らしかった。
人前で自分のパフォーマンスを見せる。
観客が多い少ないにかかわらず、これはやはり非常に緊張するものだ。
だから自分へのプレッシャーに負けず、
何かにチャレンジしている姿はとても美しいと感じる。
仕事以外で、そんな緊張感の中に身を置くというのが経験できると、
自分も活性化するのだろうね。
昔バンドを組んで、演奏した時の緊張感は、今思えば貴重な体験だった。
自分に刺激を与え、変化をつけるためにも、
緊張感を持てる場をもっと作るべし!(いつもながら単純だ。)
まずはテニスの試合に出る事かな。
もっと真剣に練習しなくては。
大いなる刺激をもらった一日だった。
●むこう向きのおっとせい その73
昨日から春期合宿が始まった。
昨日から春期合宿が始まった。
メインは小5から中3までの勉強合宿。
それに受験を終えた卒業旅行の高1が加わる。
小学生は算数、中学生は英語の強化を目標としている。
到着してすぐに勉強が始まったが、子どもたちは大変元気である。
勉強漬けの小中生に対して、卒業旅行の高1生は、
現役生のブーイングを尻目に自由気ままに時間を過ごす。
卒業旅行は今から25年前、30期生の時から始まった。
それまでの合宿では与えられた行事をこなすだけだが、
卒業旅行では自分たちでやることを決め、
それをこなしていく。
今までも、
自転車を借りて島内1周するもの、
四国に渡って讃岐うどんの食べ歩きをしたもの、
わざわざテレビを持ってきてゲーム三昧のものなど
子どもたちはやりたいと思うことを実行してきた。
今年の55期生も
昨日は卓球にバスケットに野球と、思う存分体を動かす。
夜は若い先生たちと肝試しをし、夜を徹して語り合う。
睡眠時間もそこそこに、
今日は自分たちで買いだして来た具材を使って、
みんなで焼きそば作り。
その後は釣りをするもの、バスケットをするものと
思い思いに時間を過ごす。
風はまだ冷たいが、春の日差しの中、穏やかに時間は流れていく。
入試のプレッシャーから解放され、
今がもっとも自由を満喫出来る時かもしれない。
ここで過ごした時間を糧に、これからも前向きな気持ちで
高校生活を送って欲しいと願う。
合宿もあと1日。
子どもたちがたくさんのいい思い出をもって帰ってくれるよう、
しっかりと行事をこなしたい。
ではまた。
●むこう向きのおっとせい その72
2011年度の第1回の実験学校を昨日終えた。
2011年度の第1回の実験学校を昨日終えた。
小3~小6の今回のメインテーマは「植物」
・花の仕組みを顕微鏡で見る
・光合成の実験
・「星くずの村」植物図鑑を作る
それ以外には
・光るスライムを作る
・薬品のこわさ
・気体検知管で燃焼前後の空気の組成を調べる
子どもたちはどの実験も精力的にこなしていく。
研究科は自分たちで研究テーマ決めて取り組むことにしているが
今回は解剖をしたいという事で、まずは魚を釣って、
それを解剖することになった。
それを解剖することになった。
キスとアイナメが釣れ、解剖の結果、
心臓が動いている様子が確認できた。
それ以外の自然体験、アウトドア実験として
釣りとみんなで作成した大型の熱気球の打ち上げがあった。
気球は見事に大空に舞い上がっていった。
子どもたちは数々の経験をして、
新しい事を知った喜び、
うまく出来た喜びを一杯持って帰ったことだろう。
集合した場で子どもたちには、今回の地震の事にも触れ、
今ここでこんな体験が出来ることに感謝しようと話した。
それは自分にもいい聞かせた言葉だ。
被災した人たちに思いをはせながら、
今自分の取り組んでいる事を精一杯やる。
それが今の自分のやるべき事だと思っている。
ではまた。
●むこう向きのおっとせい その71
砂嵐の煙のようなしぶきをあげて陸に突進する津波。
車や家やタンカーがまるでおもちゃのように波に翻弄される。
容赦と言うものが一切ない。
理不尽に人を、町を飲みこんでいく。
テレビで流れるニュースは、まるでSF映画のシーンのようだが、
厳然たる事実である事がただ恐ろしく、言葉をなくす。
卒業生や保護者の方から、こんな事に協力下さいという、
人々に協力を求める主旨のメールをいくつか頂いた。
人々に協力を求める主旨のメールをいくつか頂いた。
おかしなチェーンメールもあったのだが、
それぞれに心を痛めていて、
何かしなければならないという気持ちがひしひしと伝わってくる。
こういうことやネットでの意見を見ていると、
人のために自分の出来る事をしようという新たな善意、
人と人とのつながりなどの可能性を感じる。
犠牲は余りにも大きいが、何か忘れていたものを取り戻すチャンスかもしれない。
これから何をするべきなのか。
何が出来るのか。
事実をしっかり把握し、自分なりに出来る事をやっていこうと思う。
一人でも多くの人が助かりますように。
ではまた。