●最後の実験
先日中3生と最後の実験をした。
実験内容はドライアイスを使った二酸化炭素の還元。
ドライアイスに穴をあけ、還元剤のマグネシウムをいれ、マグネシウムリボンで点火する。
まばゆい光を発してマグネシウムが燃焼し、後に炭素が残る。
高度な理屈とともに、ドライアイスがしばらく幻想的な光りに包まれる、
非常に美しい実験でもある。
子どもたちはその様子を携帯で録画する。(我々の時代ではSFの世界だ)
たくさんの実験を経験してきた学園での理科実験もこれが最後となる。
小学校の時から通ってくれた生徒とは5年から6年という長い年月、時間を共有してきた。
無邪気にいろんなことに反応していた時期から、少々生意気になる時期まで
心身ともに目覚ましく変化するこの時期をともに歩んできた。
さまざまな思い出が去来する。
これから彼らがどのような人生を歩んでいくのか、もう間近で見ていることはできないが、
この学園で体験したことを心の糧として、力強く生きてほしいと願う。そして自分はいつでも彼らの味方でありたいと思う。
うーん。どうもこの時期は感傷的になっていけない。
何年(ん?何十年か)たっても慣れるということがない。
しかしながらこういう気持ちを毎年味わうことが出来るということは、ある意味幸せなことだ。やはり素敵な仕事だとつくづく思う。なんて今は冷静に書いているが、卒業式で彼らとの別れが来るとまたぐちゃぐちゃになるのだろうね。
PR
●久々の大苦戦
日曜日、八戸ノ里教室の新入生の最終説明会があった。
来てくれたのは4年から6年の子どもたち。
土曜日の説明会では、子どもも、一緒に来ておられたお母さんもおお盛り上がりだった。
「よし、今日も実験で盛り上げるぞ!」と初めて対面する子どもたちを前に張り切って実験開始。
「君たちはマッチを擦ったことがあるか?」といつもの導入。
いつもならここからどんどん盛り上がっていくのに、何としたことか、今日は子どもたちの表情は硬いまま、
時が流れていく
時が流れていく

質問を発してもなかなか返事が返ってこない。
「頼むからなんか答えて。」と教師にあるまじき発言。
こんなはずではと久方ぶりに焦りが出る。いつもはやっていないことも交えながら、
こちらのペースに乗せようと思うのだが、なかなか手ごわい。
後半、顕微鏡観察辺りからようやく子どもたちも元気が出てきて、
最後はなんとか子どもたちを明るい表情に出来たとは思うが、自分の力量不足を感じた一日だった。
最後はなんとか子どもたちを明るい表情に出来たとは思うが、自分の力量不足を感じた一日だった。
「うーん、教えることは奥が深い」と思いながら教室を出たら、車のバッテリーが上がっていた。
何なんだ今日は。
まあ、こんな日もあるか。
今日子どもたちと出会えた事を何よりの喜びとしなければね。
(家のカレンダーに書いてありました)
ではまた。
●この仕事
定期テスト直前ということで、昨日は4時から6時間のテスト対策を行った。
3時までは若江・八戸ノ里教室で新入生の受付があったので4時からにしたのだが、
早いものは1時から勉強しに来た。
今まではそんなに勉強に熱心ではなかった子どもたちだが、
ようやく真剣に取り組むようになってきた。
授業終了後も何人かは残って、勉強したりだべったりしていた。
朝からの仕事だったので、終わるころにはへろへろになっていた。
ちょっと疲れ気味の私に気づいてか
「先生塾の仕事ってしんどい?」とT君が聞いた。
教えることだけでなく、たくさんの仕事や心配事を抱えていて、しんどい時もあるが、
子どもたちとわいわいやっている時は、本当に楽しい時間である。
何時間でも付き合える気はする。
「そりゃあ、しんどいけど先生はこの仕事が好きやから、喜んでやっとるよ。」
と言ったら
「いいこというねえ。」と嬉しそうに、偉そうに言う。
その後そろそろ帰ろうかと言っていたら、残って勉強している子どものお母さんから
餃子の差し入れを頂いた。
家に帰って、頂いた餃子をあてにビールを飲みながら、
やっぱりこの仕事は好きだなあと
つくづく思った。
心地よい酔いの残った一日だった。
●プラネタリウム
この土曜日プラネタリウムを使った授業のため、
八戸ノ里教室の子どもたちを本部教室へ連れて行った。
プラネタリウムを購入する。
いったいどこからこんな発想がわいてくるのだろう。
天体の運行を生徒がなかなか理解しない。
それを解決する手段として、父が行きついたのがプラネタリウムだった。
教材を作る、教え方を工夫するとかの次元ではなく、
プラネタリウム購入と、誰も思いもしないところに目をつけ、
それを実行してしまうところが常人ではない。
昭和45年、そのプラネタリウムを購入するために、
千葉県にある五島光学という所まで父について行った。
大小さまざまなサイズのドームが立ち並ぶ中、
その中の一つに入り、担当の芝山さんに上映してもらった。
大変美しい星空だった。
プラネタリウム購入には莫大な費用がかかった。
そしてプラネタリウムは本体だけでなく、それを映すドームもいる。
われわれの生活が裕福にならなかったはずである。
いったいどこに取りつけるのだろうと思っていたら
長屋の東の端にある我が家を改装し、
ドームを取り付け、プラネタリウムを設置した。
初めて設置した日、
父は芝山さんと星を映したドームの下で寝た。
場末の町に突如として現れたUFOのごときドームは
長い年月を経て、
一人の男のロマンと共に、
今も子どもたちに宇宙への夢を提供している。
●出会い
11日は八戸ノ里教室、
14日は若江岩田教室の第1回目の新入生受付がありました。
11日は八戸ノ里教室、
14日は若江岩田教室の第1回目の新入生受付がありました。
いつも理科実験を体験してもらっているので、親子での参加となります。
お互い初めて出会って、実験授業ということになるのですが、
理科実験のすごいところは、
すぐに子どもも大人も引き込んでしまうというところです。
すぐに子どもも大人も引き込んでしまうというところです。
初対面で緊張しているのはほんのわずかな時間で、
あとは実験の面白さ、現象の不思議さに、子どもたちは初めの緊張も忘れて、
実験に夢中になります。
あとは実験の面白さ、現象の不思議さに、子どもたちは初めの緊張も忘れて、
実験に夢中になります。
体験してもらう実験はアンモニアの噴水実験と顕微鏡実習。
なぜ色が変わるのか?なぜ噴水が起こるのか?
真剣に考える子どもたちの様子を見ていると、実験を指導しているこちらまで楽しくなってきます。
なぜ色が変わるのか?なぜ噴水が起こるのか?
真剣に考える子どもたちの様子を見ていると、実験を指導しているこちらまで楽しくなってきます。
また顕微鏡実習では、10円玉や食塩やチラシを見てもらうのですが、
その予想外の姿に親子ともども歓声が上がります。
顕微鏡は本当に楽しいです。
その予想外の姿に親子ともども歓声が上がります。
顕微鏡は本当に楽しいです。
昔5円玉を見てもらった時に、「僕のは見えません。」と
5円玉の穴をのぞいて言った子がいました。
今はもうすでに立派な大人になっておられます。
5円玉の穴をのぞいて言った子がいました。
今はもうすでに立派な大人になっておられます。
ほんの90分ほどの時間ですが、
この出会いが、これからの長いお付き合いの第一歩になれば
とてもうれしいことです。
この出会いが、これからの長いお付き合いの第一歩になれば
とてもうれしいことです。
(見事な赤色になりました)
ではまた。